簡単なリップシンクの作成 「感情表現を意識せずに」(つばきリップ方式)

元記事:https://archive.md/ESb0V

作成者:盗賊@つばきP様

ニコニコユーザーページ:https://www.nicovideo.jp/user/5907437

作成日:2015-06-15 17:55


バラードのリップシンクは 何度作っても

  うっとりループに入っちゃいますね*^^*

今回赤髪氏の「黒猫」を題材にリップシンクを作ってみました。


途中「きじねこ」さんの歌声にはまってしまって、

普通はボカロのリップしか作らないところを、個人のリップも作ってしまいました。

さて、リップシンクについてですが

色々な作り方があると思います。


参考になるかどうかわかりませんが 

 私の手法を紹介します。(つばきリップ ←勝手に呼称w)


 最近の、私が行っているリップシンクのポリシー

他のモデルへの流用度を上げる  = 一般的なモーフ

を中心に作っています。 (配布前提なので!)


それと 最大の魅力はその「作成スピード」です。

あれこれ考えたりせず テクテク歩いている感覚です

 右足出したら左手下げて・・・なんて考えて歩く人いませんよね

 石があれば 避けますよね

そんな感じです。

実際1時間ちょっとで音源から作ったリップシンク&Faceです

ね! まったく 問題ないでしょうw


■データフロー

■使用するモーフ

 「あ」「い」「う」「え」「お」

 「え」は他のモーフを合成する場合もあります。(え無し対応)


 眉:「上」「下」 「困る」「怒り」「真面目」

 目:「笑い」「まばたき」

 「ウインク」も使う場合あり

 とまぁ これだけです


■機械的なリップシンクの推奨

その理由は・・・


リップシンクは感情の表現・・・人間が手調整するから

 人間味のある 感情表現が出てきますね。


ですが 最初から、 感情だけで作成してしまうと、

 違和感があるリップができてしまいます!


なぜ? それは

 発声に対して 不自然な顔のつくりになってしまうからです。


 まずは 自分の顔で試してみます!

 

「あ」の発声をするときに少なからず

    「目が開いて 眉が上がります」


「う」の発声をするときに少なからず

    「目がしぼんで 困った眉の形になります」

 

「い~」「う~」の発声のときに

    「時間の経過で 目がしぼんでいき 最後は見開きます」


著しく異なる反応があった場合は・・・専門医の診療をお勧めします!


 要するに

 上記の理論は 感情とは間逆でも

 顔の構造上どうしても表に出てしまうモーフですね。


ここまでを理解してもらったら

「機械的なリップ」を推奨する意味がお分かりになられたと思います。


■■■■■■■■■■■■

■■■  作成手順  ■■■

■■■■■■■■■■■■

 ①発声を「あ」~「お」の表現でタイミングと、強弱をつけます。

(元気の良い曲はなるべく大きく バラード曲はやわらかく 劇音は 鋭角に)

  「あ」の発音で笑顔にしたい部分や楽しげにする場合は「い」を重ねる

  音の立ち上がりと立ち下がり 10%程度の半開きを設ける

  (大変ならば 「節」の前後だけでもOK)

 ②「う」の発音に「困った」を重ねます。

 ③「あ」の発音に 眉「上」を重ねます。※2

 ④「い~」「う~」に対して 眉「上」 目「まばたき/笑い※1」を重ねます。

 ⑤「ぱ行」「ば行」「ま行」「わ」「鼻母音※6」 の前は

 絶対に 口を閉じる(一瞬でもOK)

  口を閉じないと発音できない音なのです!

 ⑥促音「っ」の場合 無音もしくは前の音を5%くらい残す

 ※1悲しいときは「まばたき」 うれしいときは「笑い」

 ※2

 「あ」の目の見開きは見開き/びっくりモーフでも良いですが 流用度が下がるので

 「あ」以外の部分を「まばたき/笑い」を少し入れます。

 (「あ」の部分は目が全開になるように)

 ※3

 音の上辺に水平部分を作らない(100%MAXはしかたないが重ねる音で上下をさせる

 ※4

 音のない部分に大して 何らかの口もとの動作を入れてやる

 (ハミングや 口を空けてリズムを取るなど)

 ※5

 「う」に重ねる「困る」は 次の「あ」が出現するまで伸ばしても良い

 (困った顔はなかなか元に戻らない!)

 ※6鼻母音(ひらがなの「が行」です)

  「○○○が、」 という使い方・・・「んが!」 というほうが分かり易い?


ここまでは機械的なリップの組み方ですが、


 これだけでも 十分に見ごたえあるものができるので

 実行することをお勧めします(割と短時間でできます)



■■■■■■■■■■■■■■■

■■■ 感情表現を入れる ■■■

■■■■■■■■■■■■■■■

ここからは、機械的ではないので、各個人差が出てきますね(たぶん)


まずは大まかにに全体を通し再生してみます。

このときまでに 

 歌詞の内容を十分に把握して

 作詞者の心情・歌い手の(感情)を理解しておくことが大事です

 これができていなければ、

この先の作業は できないと思ってよいです!!


「う」の発声が固まっているところ

 悲しい顔もしくは困った顔

になっているはずです。


逆に


「あ」の発音が固まっているところは 楽しげな顔

になっているはずです。

この点は歌詞にあっているかどうかではありますが、

 私の経験上・・・なぜか歌詞にあってしまうから不思議です。



ちなみに私は

 曲を 自分の心の中で 「熱唱」←これ大事 します。

 すると、

 どこで、どんなモーフを強く入れるか がわかってきます。

 目を閉じなければ、熱唱できない部分なんかも自然とわかってきます。


次に、瞬きですが、

 生理現象なので機械的に入れても問題ないように思えますが、

 歌を歌っているときは、瞬きをしてしまいそうな間隔でも、

 我慢してしまうみたいです。


 これも 自分の中で熱唱してみれば 

 瞬きをしてしまう場所というのが解ってきます。


 以上を

 再生/ストップを繰り返しながら

 瞬きのタイミングでどんどん瞬きを入れます。

 瞬きのパターンを2つくらい持っておくと、作業しやすいですよ。

注意点:

  モーフによっては 対の動作が重なると 不具合が発生するので注意してください!

  「笑い」と「まばたき」が重なると、 目が消えてしまいます

  「眉上」「眉下」 も相性が悪いようです。


少し手間かも知れませんが

 この方程式で 感情表現豊かになる「つばきリップ」に挑戦してみてはいかがでしょうか。

  「表情いい」「表情たまらん」

       というコメが励みになります!!


モデル紹介動画で使っていただいて「かわいい」「かわいい」とコメで連発されると

         もう自分の事のようにうれしいですね!


では具体的な実践例を紹介します!

(例:色っぽいフェイス  音源:Lamb.)


(例:楽しいフェイス  音源:夢地図)


(例:切なさのあるフェイス  音源:黒猫)


REMmaple 様作(モーション流し込み)




コメント